近年、商店街の衰退が全国的に深刻な問題になっています。その原因として、経営者の高齢化などによる後継者難、魅力ある個店の欠如、地域間競争の激化など商店街の諸環境が益々厳しくなっているからです。
このような現状に対応するためには、商店街を構成する皆さん方が一致団結し、組織をつくってこれらの諸問題に取り組まなければなりません。
商店街は、地域社会の中心にあって単なる「買い物の場」を超えた「暮らしの広場」として重要な役割を担っています。
従って、地域住民のニーズを常に把握し、そのニーズに基づいて各種の商店街活動を実行していくことが商店街の発展、さらには地域の発展につながるものといえます。
魅力ある商店街・街づくりを推進する組織こそ、まさに商店街振興組合なのです。
商店街の街づくりや事業活動を効率的に行うためには、商店街振興組合法(昭和37年8月15日施行)制度の活用があります。
これは商店街が形成されている地域で商業、サービス業、その他の事業を営むものなどが団結し、共同して『環境整備事業』や販売促進活動などの『共同経済事業』をおこない、商店街の振興発展と地位の向上を図る法人の組織なのです。
事業協同組合が中小企業者で構成されるのに対し、商店街振興組合は中小企業者のみならず、大企業(大型店、銀行など)、さらには非事業者(個人)なども構成員となり得るので、その地域に関係するものなら広く組合員の資格を持つことができるのです。そして、一丸となって魅力ある商店街づくり邁進するのに大きな利点もあります。すなわち、任意の組織と違い、社会的信用、さらには国や地方公共団体の各種振興施策の活用のほか、組織運営における役員、執行部の職務や責任の明確化が図れるようになります。
商店街振興組合のおこなう事業は大きく環境整備事業と共同経済事業に分けることができます。
【環境整備事業】
アーケード、カラー舗装、街路灯、アーチ、駐車場などの設置が比較的多く実施されています。
一方、文化教室や集会場を備えたコミュニティホール、花壇やシンボルメモリーなどを配した小公園など、地域住民の方々が楽しく集い、憩えるいわゆるコミュニティ施設の設置も増えています。
【共同経済事業】
共同販売(中元、歳末の売り出しなど)、共同宣伝、共同装飾、イベント、スタンプ 券や共通商品券の発行などの販売促進事業をはじめ、講習会、研修会、先進商業視察、レクリエーションなどの経営改善事業も活発に行われています。
さらには商店街の情報化が推進され、カード活用による顧客情報管理、インターネット活用による共同通信販売、事務の共同処理といった経営合理化事業が多く行われています。
以上の事業の他に従業員の福利厚生、教育及び情報の提供、労働条件の改善などの諸事業を通じて商店街の近代化・合理化を図ります。
◎商店街近代化の強化推進が図れます
地元自治体など地域の関係者を網羅できるとともに組合員の権利義務並びに運営方針が明確化されるため、商店街の再開発、アーケード、カラー舗装などの共同施設の設置、さらには共同経済事業をより一層推進しやすくなります。
◎信用力が高まります
法律に基づく法人であるため、組合員の権利義務が明確になり、第三者に対して信用 力は増します。特に金融機関に対して、金融の途が容易になるとともに組合などの組織金融を専門とする商工組合中央金庫(商工中金)からの融資に途が新たに開かれます。
◎高度化資金の融資及び補助金が受けられます
アーケード、街路灯、カラー舗装、共同駐車場、コミュニティホールなどの公益性の高い共同施設を整備する場合、無利子、助成限度80%、償還期限20年以内といった有利な高度化融資や最高2億8500万円商業基盤等施設整備費補助金を受けることができます。また、各自治体で講じている各種の長期、低利の融資制度も多く利用できます。
◎国や自治体の各種振興施策を活用できます
国や自治体では商店街活性化に関する各種振興施策をハード、ソフト両面にわたり講じていますが、法人化組織はそれらを全面的に活用することができ、積極的に商店街事業を展開することができます。
◎税制面で優遇されます
現在、法人税では軽減税率の適用、固定資産税では商店街振興組合が所有する事務所や倉庫の免除、事業所税は課税標準が1/2に軽減されています。また、登録免許税、印紙税、事業税、不動産取得税などで一部減免の措置が講じられています。
◎各種の情報収集や交換がはかれます
大阪府商店街振興組合連合会(大振連)を通じて商店街活動に関する諸問題解決のための相談や支援はもとより、地域の情報のみならず、大阪府下や全国の情報なども入手できるなど、様々な情報収集や交換ができます。
大振連や全振連がおこなう商店街近代化推進に関する各種の補助事業や助成事業を活用できます。その主な事業は次のとおりです。
◎商店街近代化講習会
商店街近代化や活性化に関する方策・手法などについての講習会に参加できるとともに各商店街の実情を踏まえた講習会を開催することができます。
◎商店街青年部活性化推進事業
次代を担う商店街の青年部員や若手後継者を対象に研修会を開催したり、全国各地で活発な青年部活動や商店街活動をしている商店街との交流事業に参加できます。
◎情報提供事業
各商店街の組合員に対して、大振連が年4回発行する「大振連だより」において、大阪府下や全国各地の商店街活性化事例を紹介するとともに行政庁の小売商業施策などの案内をして、商店街や個店の活性化を支援します。
◎組織化推進事業
これから商店街振興組合を設立しようとする商店街に対して、事業内容などの情報提供をおこなうことにより、商店街組織化の意欲を高め、その活性化を支援します。
◎商店街国際化研究会
近年のグローバル社会において、商店街でも国際化に対応した近代化推進が必要であると考えられることから、全振連が設置する委員会において事前研修の後、海外商業集積などの現地視察研修に参加できます。
◎機関誌・パンフレットの配布
年5回全振連が発行する「振興組合情報」及び商店街近代化推進用パンフレットが提供されます。
◎青年部指導者研修会
商店街の青年部指導者や幹部の方が指導者としての必要な知識などを習得するための研修会に参加できます。
◎女性部指導者研修会
商店街の女性部指導者や幹部の方が指導者としての必要な知識などを習得するための研修会に参加できます。
◎情報収集・提供事業
全振連において商店街の活性化事例の紹介、パンフレット、各種調査結果報告書など必要に応じて随時商店街へ提供しています。
◎商店街コミュニティ活動事業
商店街で開催するイベントに対して、1回当たり40万円を限度に助成します。
◎消費者交流事業
地域の消費者をモニターに委嘱し、それらの方々から商店街活動についての意見や要望などによる消費者との交流会議を開催することができます。
◎アドバイザーの派遣
商店街活性化を進めるため組織運営、税務、販促、イベントなど商店街問題に精通している専門家を招へいして、助言や指導を受けることができます。