7.足首をつかむ |
私は、霊は信じていません(いるのを認めると怖いから)。 でも、人からは霊感があるとよく言われます。 つい先日も怖い体験をしました。 仕事が終わり、主人を車で待っていたときにそれは起こりました。 本を読んでいると、急にひどい眠気が襲ってきたのです。 しばらく眠りにつき、ふと人の気配で目がさめました。 てっきり主人が帰ってきたと思い体を起こそうとしましたが、体が動きません。 「うわっ来た!」と思った瞬間、グググ… 体が締め付けられました。 そしておさまったのです。 「なんや〜」と思って安心したら、何人かの人達の話し声が聞こえてきました。 「やっ、モーちゃん、まだおる」誰だろうと外を見ると、誰もいません。 木が立っているのが4本見えるだけ。 ゾ〜っとした瞬間。 バリ!バリ!バリ!… 体を引き裂くような激痛と、体中の血管が切れてしまいそうな感覚が襲ってきました。 もちろん金縛り状態です。 何度か体験したことのある感覚でした。 「離れろ。離れろ。まだ死にたくない!連れて行くな!」 ずいぶん長い時間祈っていたような気がします。 やっと体が自由になりました。妙な脱力感と安堵感に包まれました。 また眠っていたのでしょうか、人の声で目が覚めました。 「モーちゃん、まだおるわ」「ほんまや」 夢うつつの私の耳にはっきり聞こえてきました。 そして金縛り。 「今日は何なん?」心の中で叫びました。 すると、誰かが私の足首をガシッと掴んだのです。 ヒャ!!ここは車の助手席やで〜!! 一瞬ひるんだのですが、「いいかげんにしろ!!」と思い、 金縛りの体を一生懸命起こしました。 バリ!バリ!バリ!… またもやこの感覚!「負けへんで」 ようやく少しづつ体が動きました。 気力の勝負でした。 そして足元を見ると、そこは真っ暗2本の手だけが、暗闇からニュウッと出て私の足を掴んでいました。 「逃がすものか!」怖がりの私がなぜ、その行動に出たかわかりません。 私は、腕を掴んでいました。 ニュル、ズル… 掴んだときの感触はまるで、腐ったものをひっぱっているような… そのあと、スーっと雰囲気が変わり、いつもの車の中でした。ただ、手の感覚は残ったまま。 しばらく震えがとまりませんでした。 周りを見回すと、木は3本しか立っていませんでした。私が見たのは4本だったような…。 |